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2025年6月22日日曜日

茅葺き 差し茅 5日目

今年の差し茅が終わりました
予定ではこの屋根面の半分を葺く予定でした
ところが半分よりも少し右側まで差すことができました

これは一つには多くの助力を得たおかげです
もうひとつは昨年の余った茅があったからです

それにしても今日は早かった
幅が3.6mで斜面の長さは5mの屋根面を3人で1日で差し茅してしまいました

立役者はカワカミさんとユカさんです

一入亭の茅葺き修理
<計画> 10年計画の9年目
<種類> 差し茅
<箇所> 右前半
<面積> 25㎡ (残り修理面積=231-180=51㎡)
<期間> 2024年5月3日~6月22日(実際の作業日数は日)
<作業> 茅拵え  1日  3人工
     足場建て 0.5日 1人工
     足場移動 0.5日 1人工
     差し茅  3.5日 10.5人工
     足場撤去 0.5日 1人工
     片付け  0.5日 1人工
     合計 6.5日 17.5人工(1日の実働は6時間)
<道具> 梯子(大、中、小)、足場丸太(三間13本、二間3本)、3寸角材 3本、足場板、
     シノー、鎌(大、小)、ヘラ、ガンギンタマ(長、短)、茅ブランコ、バカ棒、
     ウマ 2台、竹箒、ヘッジトリマ―、シート
<材料> 差し茅 127束(二尋の荒縄で二重にしばった太さ)、箱番線 30本
     荒縄二尋 100本、ポリエチレン紐(太さ8㎜と6㎜)
<考察> 出来は「上」
     期間を通じて助っ人を得たので作業が順調に進みました
     差し込んだ茅を最後にそろえたので刈り込みはしませんでした


2025年5月21日水曜日

茅葺き 差し茅 4日目

今日は川上さん、ユカさんと差し茅しました
川上さんは私の古い友人です
今年から一入亭の面倒を一緒に見てもらっています
2月の雪掘り、3月の春迎え、4月の茅拵え、そして今回はいよいよ差し茅でした

川上さんとはその昔に北アルプスの穂高岳や南アルプスの北岳などへ岩登りに行きました
その時は標高差が数百メートルある岩壁をお互いザイルで結びあってよじ登りました
それから幾星霜
今はこうして茅葺き屋根の上に二人してノーザイルで立っています

その川上さんが「人手が一人から二人になると作業は三倍はかどる」と言っていました

この茅葺きを私だけでやっていた頃は20平米を葺くのに2週間ほどかかっていました
今は毎回2~3人の人手を得ていて1週間ほどで仕上がっています
三倍とまではいきませんが手間が大幅にかからなくなっていることは確かです
ありがたいことです

茅束があと40束ほど残ったので右側のシートを掛けた部分も今年やることにしました
それで6月にも葺くことにしました
10年計画の茅葺きは来年最終年を迎えます
計画が速度を増しながら進捗するなどとは当初は夢にも思いませんでした
協力してくださっている皆さんに心から感謝します


2025年5月6日火曜日

茅葺き 差し茅 二日目

差し茅をするユカさんとその友人のセキネさん
2017年から10年計画で始めた茅葺き屋根の修理は今年で9年目を迎えました
およそ200平米ある屋根面を20平米ずつ10年ですべてを差し茅という方法で葺き直す計画です

これを誰の力も借りずに私だけでやるつもりでした
もちろん手伝ってくれる人がいれば大歓迎でしたが当時は周りにどなたも居ませんでした

それが7年目からワラ細工仲間のユカさんが興味を持ってくれ数日作業してくれました
さらに8年目からはユカさんの息子さんや私の友人も来てくれるようになりました
そして9年目の今年は手伝ってくれる方の人数がもっと増えて作業は順調に進んでいます

こうなってみると1年で20平米やるのはそれほど大変な作業ではなくなりました
1人でやっていた頃の重圧感はもうありません
みんなで楽しく茅葺きです!

5月3日に足場を建てて4日は小雨の中で茅を差し始めました
今日5日は程よく晴れて日差しはきつくなく茅葺き日和です
早くも予定した面積の半分以上に茅を差しました


2019年5月20日月曜日

茅葺き 差茅

茅葺き屋根の修理として一般的な差茅(さしかや)の実施方法を紹介します

<工程> 見る葺く刈る

<時間> 屋根面積3.5㎡/日 
     表面の状態、屋根の形状、作業者の練度などにより大きく異なります

<道具> 梯子(大、中)、足代丸太(三間13本、二間6本)、足場板、シノ、シート
     屋根鋏、砥石、バケツ、鎌(小)、ヘラ、ガンギ(長、短)、茅ブランコ
     竹箒、ヘッジトリマ―、インパクトドライバー

<材料> 差茅、箱番線、荒縄、ポリエチレン紐(太さ8㎜と6㎜)、針金(太さ2㎜)

茅葺き 差し茅 刈る

差茅をしたあとその表面を屋根鋏で刈込みます

グシ(棟のこと)から下に向かって刈っていきます。
刈込んだ屋根面
差茅したところを全部刈込むのは結構たいへんです
そもそも差茅したあとになぜ表面を刈込むのでしょうか?
正確な理由はわかりません
屋根面の見栄えと雨水の切れをよくすることではないかと想像します
茅の末端が目尻のよぅな形をしていると水がぽたっと落ちます
刈込みが終わりました
ここは別の部分で、ヘッジトリマーで刈り込してみます

屋根バサミのようにきちんと刈ることはできません
それでも飛び出た茅を均すように刈ることはできます
ヘッジトリマ―は必要最小限の仕事を早くやることができます

遠くから見て仕上がりを確かめてみました
葉柄の混じった茅も初めて使い、ヘッジトリマ―で刈ったのでモヤっとした感じです

茅葺き 差し茅 葺く

古い茅を引き出す
軒端の茅から左に向かって手で掴んで引き出していきます

茅の先端は腐食しているのでこの部分を払い落します

茅の上にのっている苔も落とします
よく見ると小さな赤い花が咲いています!

この作業を修理をする屋根面の左端まで繰り返します

新しい茅を差す
最初に茅を引き出したところから茅を差し込みます

茅束を差し込むところにヘラを深く差し込みます

茅束を穂先側約15㎝のところで片手で掴みます

ヘラを持ち上げその下にそって茅束を奥に差し込みます

根元側を約15㎝残す程度まで茅束を押し込みます

新旧の茅を手で強く押さえつけてなじませます

差した茅束の量が適切か見て調節します
ヘラを差したところから左側は茅を多く差しすぎました

この作業を修理をする屋根面の左端まで繰り返します

茅を2、3段差し終えたらガンギで叩きます
屋根面が平面になるように全体を見ながら叩いてならします

古い茅と新しい茅が段になっているところは古茅を少し引き出して新茅となじませるようにして叩きます

穴になったところは周辺の茅とあわせて強く叩くと穴が目立たなくなります

凹凸が目立つ部分は茅を加えたり減らしたりしてさらに叩きます

軒端は水平より下に約2㎝あとで刈り込む余裕を残して叩き込みます

棟下
グシ(棟のこと)の下70㎝までは長さ80㎝の茅を差していました
ここからは屋根の中の物にぶつかって最後まで差せなくなります
そこで茅を長さ45㎝に切って差します
また差した茅は手で押し込むだけでガンギで叩くことはしません

茅葺き 差し茅 観る

修理する屋根の表面の状態や形状を見て、どんな修理が必要か考えます


下から見る
ミズミチ(丸印)ができています
⇒差茅するときにトタン板を差し込んで補強します



隅棟があります
⇒正面と側面がスムーズに切り替わるように注意して葺きます


足場から見る
オシボコが露出しています
⇒支えを針金で補強したうえオシボコが隠れるまで厚く差茅します

軒端に凸凹部があります
⇒歪みを直しながら細く堅い茅で差茅します


茅を起こして見る
⇒どの程度の厚みの差茅が必要か分かります

棟に乗って見る
棟が合わさる部分があります
⇒雨水の流れを意識して葺くようにします