2019年5月20日月曜日

茅葺き 差茅 2019年春(13)

一入亭 2019年5月22日
きょうは刈り込みです
昨年、一昨年は屋根バサミで刈り込みました
今年はヘッジトリマーで刈り込してみます
上の足場丸太の三段分を刈り込んだところです

屋根バサミのようにきちんと刈ることはできません
それでも飛び出た茅を均すように刈ることはできます
ヘッジトリマ―は必要最小限の仕事を早くやることができます

遠くから見て仕上がりを確かめてみました
今年はヘッジトリマ―だけでなく、葉柄の混じった茅も初めて使いました
その両方が原因で葺いた面が昨年、一昨年よりもモヤっとした感じです

足場を解体する前にもう一度これでいいか確かめてみました
足場を解くともう修正不可能ですから
これでいいようです
刈り込みはたったの半日で終わりました

午後は足場の解体をしました
足場の下に大量に落ちていた茅くずも片付けました

修理前と修理後の比較です
修理前 2019年4月30日
修理後 2019年5月20日
はい、きれいになりましたね
ありがとうございます!

例により次回以降のためのメモを残します

一入亭 差茅修理 2019年春
<修理箇所> 後中央
<修理面積> 25.75㎡ (残り修理面積=231-64.75=166.25㎡)
<修理期間> 4月30日~5月20日
<作業日数> 足場建て 半日
       茅集め  2日
       差茅   7日半
       刈込み  半日
       足場撤去 半日
       合計   11日(1日の実働は6時間)
<道具>   梯子(大、中)、足場丸太(三間13本、二間6本)、足場板、シノ
       シート、屋根鋏、鎌(小)、ヘラ、ガンギ(長、短)、茅ブランコ
       差茅定規、ウマ 2台、竹箒、ヘッジトリマ―、インパクトドライバー
       シート 三間×二間 2枚
<材料等>  差茅 116束(二尋の荒縄で二重にしばった太さ)、箱番線 14本
       荒縄二尋 120本、ポリエチレン紐(太さ8㎜と6㎜)
<コメント>
・修理面積が広かったわりに早くできました
 その理由としては以下のとおりです
 作業期間中の天候が安定していた
 差茅が4回目なので要領がよくなった
 昨年、一昨年のようにひどい筋肉痛や腰痛にならなかった
・今回は足場が狭く、また少し高すぎて作業がやりにくかった

次回の差茅は来年の春です
無理をせず楽しく差茅をしていきたいと思います




2019年5月16日木曜日

茅葺き 差茅 2019年春(12)

きょうは16段目からです
連日の作業で疲れてきて目の前の作業に心を奪われてしまいがちです
ブログ用の写真を撮るのを忘れてしまいます

そんなモードからふと抜け出して写真を撮りました
16段目と17段目を差茅しているところです
もう棟に届くところです

17段目を差し終わってこのような状態です
あまりぱっとしませんがこれでフィニッシュなのですよ

その瞬間を雲が見てくれていました
ありがとう!

棟の下に短い茅を18段目として差し入みました
見栄えが良くなるので

差した茅をガンギで叩き込みました
これで茅を差す作業は終わりです

きょうは茅束を20束使いました
今回の作業では用意した茅束116束すべてを使いました
ある程度曲がった、葉柄の混じった茅も捨てないで使いました
一年で葺ける面積はこれが最大だと思います

これは大事なことだと思い今回葺いた実面積を算出してみました
25.75㎡でした
これが「い」の茅場の一年分の茅を使って葺ける最大の面積です

一入亭の屋根面積は231㎡です
一年で20㎡づつ葺くと10年ですべて葺き終わる計算です
最大で25㎡以上葺ける可能性があるのですこし余裕があります
ありがたいです

このあと刈り込みと足場撤去の作業があります
それは5月21日に再開する予定です

2019年5月15日水曜日

茅葺き 差茅 2019年春(11)

屋根の上部になってきたので眺めがいいです
空気もさわやかで仕事がはかどります
14段目を差茅して6段目の足場丸太を設置ました

これは煙り出しの窓です
かつては囲炉裏を日常的に使っていたのでこの窓が必要でした
この窓の周囲は茅があまり傷んでいません
もとはガラス窓ははまっていせんでした
冬場ストーブの暖気が抜けてしまうので入れました

差茅を10束使い14、15段目を葺いて棟まであと70㎝のところまできました
あすからは茅を45㎝に切って差します


2019年5月14日火曜日

茅葺き 差茅 2019年春(10)


きのうから穂先側の茅束を使って差茅しています
上の写真の左側が根元側、右側が穂先側の茅束です
茅の根元側はまっすぐで太い茎が主です
穂先側には細目で曲がった茎に葉が混じります
穂先には茎がほとんど入っていないので使いません

穂先側の茅は曲がっていて葉も入っているので一見差茅しにくそうに見えるかもしれません
実際にはそれほど使いにくくありません
曲がっていて葉が混じっていても力を込めれば差し込むことができます

午前中13段目を差して叩き込みました
雲行きがあやしくなったので昼前にシートを掛けました

案の定昼から雨になりました
くたびれているのでいい雨です



2019年5月13日月曜日

茅葺き 差茅 2019年春(9)


差茅の5日目は11段目からです
雨除けのシートを外してまず古い茅を引き出すところからはじめます

差茅の手順についてご質問のコメントがありました
写真と説明だけではなかなか分かりずらいでしょう
動画でお見せできるといいのですが作業しているところは撮りずらいのです
簡単にご説明すると次のとおりです

1 腐朽してボロボロになった茅を手で搔き落とします
2 するとその下に古いけれどまだしっかりした茅が出てきます
3 それを強引に引っ張り出します
4 引っ張り出した古い茅の下に新しい茅(これを差茅と呼んでいます)を差し込みます
5 古い茅と新しい茅を一緒くたにガンギで叩き込みます

きょうも6時間作業して11段目と12段目を差茅しました
使用した茅束は18束です
上の段ほど葺き幅が広くなるのと今日から穂先側の茅束に変わったためです
足場丸太の5段目を設置して本日終了です

棟まであと200㎝です

きょうは空気は乾燥していましたが比較的暑い日でした
あすの午後は雷雨になる予報です

2019年5月8日水曜日

茅葺き 差茅 2019年春(8)

このところ毎日やっている差茅とはどんなものかご紹介します

茅束をかついで高さ3mの足場までアルミの梯子を登ります

足場に茅束をドサッと置きます

茅束を担いで茅ブランコめがけて丸太の足場を登ります

一旦茅束を丸太の上に置き

茅ブランコを引き寄せて

茅束をブランコに載せます

茅束から20本くらい茅をつかみとります

ヘラを引き出した茅の間に差し込みます

起こしたヘラの下に茅を差し込みます

茅がつかえて入らなくなるところまで差し込みます

このくらい入れば上出来です

これを横に続けていくとこうなります

茅束一束で12回くらい差し込むことができます
今回は茅束を116束用意しています
全部使うと1392回茅を差し込むことになります

茅を差し込んだあとはガンギで茅を叩き込むのですがこれは自撮りできません

きょうは茅束を14束使って九段目・十段目を差茅しました
軒端からの実測は280㎝です
棟まであと240㎝です
上に行くほど左側に屋根幅が広がります
葺き幅は軒端が360㎝ですが棟ではその倍くらいになります
そのため上の段ほど一段葺くのに時間がかかります

4本目の足場丸太を設置したあと雨よけシートを掛けました

あすから川越に帰ります
一入亭の差茅は5月13日に再開します

2019年5月7日火曜日

茅葺き 差茅 2019年春(7)

朝方まで降っていた雨も止み大陸育ちのピリッとした風が吹いています

シートをまくって差茅再開です
ぜんぜん濡れていないのですぐに始められます

昼前に足場丸太の二段目を取り付けました
左側にぶら下がっているのは茅を乗せておく「茅ブランコ」です

きょうはとてもいい天気で差茅もはかどります

茅束を16束使って八段目まで差茅し叩き込みました
ここまでで軒端から220㎝きています
棟までは520㎝あります
三段目の足場丸太をつけてきょうは終わりです

強い夕陽もこの面には当たらないのですよ
だからこの部分の茅屋根は傷むのです
しかたないですけど


2019年5月6日月曜日

茅葺き 差茅 2019年春(6)

8:30~10:00 四段目に茅を差して、その上の古い茅をひきだしました

10:30~12:00 五段目に茅を差して叩き込みました
きょうは茅を12束使いました

13:30~14:00 雨が降ってきたので修理箇所にシートを掛けました
茅屋根は濡れると修理しにくくなります
しかもこの方角はいったん濡れるとなかなか乾きません
すでに差茅した部分は濡れてもかまいません
そこには足場用の丸太を取り付けました

午前中はきのうと同じく夏の陽射しでした
雨が降り出すとぐっと気温が下がります
夜にかけて嵐が来るので茅を濡らさないように片付けました
きょうは早じまいです

進行状況は軒端から130㎝の高さに達しました

2019年5月5日日曜日

茅葺き 差茅 2019年春(5)

きょうから差茅はじめます
差茅は「古い茅を引き出す」「新しい茅を差し込む」「新旧一緒に叩き込む」の繰り返しです

8:30~10:00 一段目(軒端)と二段目引き出し、一段目途中まで差し込み

軒端はこのような状態です
腐朽した茅を搔き取ったら溝のようになってしまいました

まず一段目(軒端)と二段目まで茅を引っ張り出します
茅が固く締め付けられているので力ずくで引き出します

「段」というのは明確な印があるわけはありません
最初の「ホコタケ」までにだいたい二~三段引き出します

引き出した一段目(軒端)の下に茅を差し込みます

10:30~12:00 一段目途中から一段目終わりまで差し込み、叩き込み

一段目に茅を差し終え、差した茅が右端に出っ張っています

差した茅をガンギで叩き込んだあとです

13:30~17:00 三段目から四段目を引き出し、二段目と三段目を差し込みと叩き込み

三段で茅束(根元側)を14束使いました

写真だとあまり判然としないかもしれませんが着実に進んでいます
タクラマカン砂漠を一歩一歩と進んでいる感じかな
きょうは夏のような陽射しでした