2017年11月29日水曜日

茅葺き 囲い板の設置と植木の養生

初冬の木漏れ日
一入亭では毎年11月の終わりごろに冬迎(ふゆむかえ)をします
冬迎とはみんなでコタツにあたりながらミカンをたべる行事、ではありません
一入亭を積雪から守るためのいろいろな作業をひとまとめにして冬迎といっています
その作業にはシート掛け、囲い板の設置、植木の養生などがあります
シート掛けは別に投稿しました
ここでは囲い板設置と植木養生について書きます


囲い板の設置
<道具>
ハシゴ(中)、ロープ

一入亭は腰の高い一階建てです
地面から屋根の下端まで3.6メートルあります
それでも積雪は毎年のようにそれ以上になります
降り積もった雪の上に屋根から落ちてきた雪が重なるからです
窓や戸などを雪の圧力から保護するために囲い板を設置します

板を囲う方法は二つあります

ひとつは戸や窓の両側に十手という金具を取り付けて、戸や窓に密着させて囲い板を落とし込む方法です
囲い板を設置した戸(左・中)と窓(右)
もうひとつのやりかたはまず方立(ほうだて)と呼ばれる柱を軒下に立てます
その方立に取り付けられた十手に囲い板を落とし込みます
この方法は最初の方法より方立を立てる分だけ手間がかかります
それでもこうすると雪がたくさん積もっても囲い板の内側のスペースを自由に歩けます
なので水栓、ガス栓、給湯器があるところにはこの方法で囲い板をします

囲い板を一人で設置するのに要する時間は半日です
前中門の方立に掛けられた囲い板
南側から見たところ

植木の養生
<道具>
スコップ、ハシゴ(中)、鋏

<材料>
丸太(長さ三間)×3本、丸太(長さ一間)×3本、荒縄(太さ2分5厘、長さ6間)×1本

養生が必要な植木はアメリカンチェリーとモミジとナンテンです

まずは今年で6年生ぐらいで樹高が5メートルを超えるアメリカンチェリーからです
まだ幹が細いので三又(さんまた)で支えてやります。その三又の立てかけ方です


木の根元から3尺離れたところに深さ30センチの穴を等間隔で3つ掘ります
木の根元と穴を結ぶ直線上に丸太を3本並べます


荒縄の中央部分にトックリ結びを作ります


トックリ結びを真ん中の丸太の先端に通して固く締めます


トックリ結びの一方の端を3本の丸太にからみつけます
ここでは1本につき4回からめています


もう一方の端を同じようにからみつけます


からみつけた縄をトックリ結びの方向に詰めて全体を引き締めます


縄の端で上の丸太と中央の丸太、中央の丸太と下の丸太のそれぞれに割りを入れきつく締めます



締めた縄の末端を本結びし余分な縄を切ります


できあがった三又をヨッコイショ(ウイチ、笑)と持ち上げます
丸太三本は重いのでこの作業は二人以上でやることをおすすめします
一人でやったので丸太から手が離せず写真を撮れませんでした

まず中央の丸太の根元を穴に入れます
ついで左右の丸太をそれぞれ左右の穴にいれます
木が小さく見えますがこれで高さ5メートルです


丸太のあいだに支えの丸太を結びつけます
さいごにハシゴを三又にかけてのぼり、木の枝を荒縄で三又に結びつけてできあがりです


モミジ(左側の木)とナンテンは枝だけを荒縄で中央に絞り込みます



モミジのひこばえを切ったらどなたかの越冬備蓄品が出てきてしまいました
ごめんなさいね


これで冬を迎える準備ができました
一人でやって小半日です


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